Panasonic「HC-VX992MS」で社外格安ワイコン「UX-WL01」を使用できるのか、実機映像を比較して検証しました。広角に弱い「HC-VX992MS」で広く撮影したいと考えている方はぜひ、参考にしてください。
【HC-VX992MSレビュー】社外格安ワイコン「UX-WL01」を試す ~使用機材~
本記事では、Panasonicのビデオカメラ「HC-VX992MS」で社外品の格安ワイコン(=ワイドコンバーター、より広角で広く撮影できるようにするためのレンズ)を使用します。まずは、今回の検証で使用するカメラとワイコンレンズについて紹介します。
カメラ
カメラは4Kビデオカメラである「HC-VX992MS」を使用します。Panasonicが4K Airモデルとして販売している民生向けビデオカメラの主力モデルです。
ワイコン無しでのレンズ画角は、4Kで35mm換算にすると30.8mmです。
「HC-VX992MS」は広角に弱い
「HC-VX992MS」は軽量かつ4K映像を手軽に撮影できるということもあり重宝していますが、広角30.8mmという画角はより広く風景を撮影したいときや室内、運動会・お遊戯会での会場全体を収めたいときには、少し狭いと感じていました。
今回、「HC-VX992MS」を使って結婚式披露宴会場を定点(ズームなし、固定)撮影する機会がありましたので、「HC-VX992MS」で映像をより広く撮影できるワイコンの導入に至りました。
ワイコン
「HC-VX992MS」で使用するワイコンについて紹介します。なお、「HC-VX992MS」では、Panasonicが純正で販売しているワイコンレンズも使用できますがかなり高価です。そこで、今回は純正品の半額以下で購入できる社外ワイコンを使用しました。
今回使用した社外品
今回は「GIZMON」というメーカーの「GIZMON HD Wide & Macro Conversion Lens, UX-Tube UX-WL01」というワイコンレンズを使用します。このワイコンはネジ径49mm、倍率0.75となっています。
「HC-VX992MS」は、レンズの取り付けネジ径として49mmが採用されており、純正品ワイコンの倍率も0.75なので正常に使えるのではないかと思い採用しました。
なお、「UX-WL01」というワイコンは2022年9月現在SONYのVlogカメラユーザーに非常に人気があり、度々在庫切れを起こしていますのでほしい方は余裕を持って準備しましょう。
純正品
なお、「HC-VX992MS」で使用できる純正品のワイコンレンズとしては「VW-W4907H-K」が用意されています。
【HC-VX992MSレビュー】社外格安ワイコン「UX-WL01」を試す ~装着~
実際に「HC-VX992MS」に社外ワイコンを装着してみます。
装着
装着方法は簡単で「HC-VX992MS」のレンズに切ってあるフィルターネジに、社外ワイコンをねじ込んで行くだけです。
重量
「HC-VX992MS」は軽さが魅力の機種です。そのため、手持ち撮影で使用する場合には、ワイコン装着時の重量も重要となってきます。そのため、実測値を見ていきます。
ワイコン単体
ワイコン単体では、161gでした。キャップを取り付けた状態ですので実際に使用する場面では155gほどになります。
ワイコンなし、標準バッテリー
「HC-VX992MS」の標準状態での重量ではジャスト400gとなります。非常に軽量です。なお、付属のレンズフードを装着していますがほぼ数g程度ですのでほぼ変わりません。
ワイコンあり、標準バッテリー
「HC-VX992MS」の標準状態にワイコンを装着します。この場合、重量は538gとなり500gを超えてきます。
ワイコンなし、ロングバッテリー
普段「HC-VX992MS」では、ロングバッテリー(VW-VBT380)を使用しているためこの場合も測定します。まず、ワイコンなしでは440gです。
ワイコンあり、ロングバッテリー
「HC-VX992MS」にロングバッテリーとワイコンを取り付けた場合、重量は577gとなります。三脚固定であれば気になりませんが、長時間カメラを構えるには少し辛くなってくる重さです。
レンズフードは取り外す
「HC-VX992MS」にはレンズフードが付属してきますが、レンズフード装着状態ではワイコンは装着できません。そのため、ワイコン使用時はレンズフードを取り外しましょう。
【HC-VX992MSレビュー】社外格安ワイコン「UX-WL01」を試す ~レビュー~
実際に「HC-VX992MS」で社外格安ワイコン「UX-WL01」を試してみます。
実機撮影
実際に撮影した映像は上記をご覧ください。4Kでの画質比較にもなります。
画角比較
「HC-VX992MS」でワイコン非装着時と装着時を比較します。
左上の木を見てみると分かりやすいのですが、ワイコン装着時には非装着時には写っていなかった部分も写っています。
狭い車内での映像を比較します。こちらはよりわかりやすくハンドルが広く写り、ワイコンなしでは写らなかったカーナビも画角に収まります。
解像感比較
ワイコン非装着時と装着時で解像感にどの程度違いがでるのか比較します。それぞれの映像のほぼ同じ部分を500%拡大します。ほぼ違いがわかりません。
色収差比較
ワイコン非装着時と装着時の映像を500%拡大して、左上の角を見てみます。色収差についてもほぼ影響がないといえます。
注意点
「HC-VX992MS」で「UX-WL1」を使用した際の注意点について解説します。
高倍率ズーム時
ワイコンを装着した状態で、およそx4~x5あたり以上に光学ズームを行った場合レンズ周辺からぼやけはじめます。
x7~x8あたりでは中央部もぼやけて使い物になりません。そのため、「UX-WL1」はx3までのズームもしくはズームなしでの広角撮影に限定して使用することになります。
内蔵ビデオライトは「オフ」設定
「HC-VX992MS」にはビデオライトが内蔵されており、標準設定ではビデオライトがオートに設定されて暗くなると自動点灯します。
しかし、ワイコン装着状態でビデオライトが点灯すると、レンズ内で反射して映像に影響がでます。そのため、「HC-VX992MS」でワイコン使用時はビデオライトを「オフ」に設定しておくことをおすすめします。